代表的な振り返りの手法

プロジェクトスプリントにおける振り返りとはチームメンバーが過去のプロジェクトの内容についてレビューし、プログレス・プロセス・チーミングそれぞれのドメインにおける活動を改善する取り組みです。

一般的な「振り返り」の手法は様々なものがありますが、ここでは比較的簡単に導入でき、汎用性も高い二つの手法を例として紹介します。

KPT(ケプト)

KPTは、チームメンバーがこれまでのプロジェクトを振り返って感じた「良かったこと(Keep)」「改善したいこと(Problem)」を共有し、「今後改善のために取り組みたいこと(Try)」を話し合う手法です。

手順例

  1. チームメンバーがそれぞれ Keep, Problemを付箋に記入する。

  2. 記入が終わったら、チームメンバーがそれぞれ記入したKeep, Problemを説明しながらホワイトボードに貼って共有する。

  3. ホワイトボードに貼られている付箋のうち、関連があったりテーマをまとめられそうなものはまとめる。

  4. 共有内容を受けてチームメンバーがそれぞれTryを付箋に記入する。

  5. 記入が終わったら、チームメンバーがそれぞれ記入したTryを説明しながらホワイトボードに貼って共有する。

  6. Tryのうち実際に取り組むものを決める。

+/Δ(プラス/デルタ)

+/Δは、チームメンバーがこれまでのプロジェクトを振り返って感じた「プラス=うまくいっていること、続けたいこと」、「デルタ=改善したいこと」を共有する手法です。KPTと似ていますが、意見の分け方が2つになるため、よりシンプルな実施が可能です。

手順例

  1. チームメンバーがそれぞれ プラス, デルタを付箋に記入する。

  2. 記入が終わったら、チームメンバーがそれぞれ記入したプラス, デルタを説明しながらホワイトボードに貼って共有する。

  3. ホワイトボードに貼られている付箋のうち、関連があったりテーマをまとめられそうなものはまとめる。

  4. 共有内容を受けて、改善したいことについては改善するためのアイデアをチームで議論する。

  5. 出たアイデアのうち、実際に取り組むものを決める。

YWT(ワイダブリューティー)

YWTは、チームメンバーがこれまでのプロジェクトにおいて「やったこと(Y)」を共有し、それを通じて「わかったこと(W)」を共有し、「つぎにすること(T)」を話し合う手法です。最初に実際に経験したことを見直すところからスタートすることで、より足元についた議論をすることができるという利点があります。

手順例

  1. チームメンバーがそれぞれ「やったこと(Y)」を付箋に記入する。

  2. 記入が終わったら、チームメンバーがそれぞれ記入した内容を説明しながらホワイトボードに貼って共有する。

  3. ホワイトボードに貼られている付箋のうち、関連があったりテーマをまとめられそうなものはまとめる。

  4. チームメンバーがそれぞれ「わかったこと(W)」を付箋に記入する。

  5. 記入が終わったら、チームメンバーがそれぞれ記入した内容を説明しながらホワイトボードに貼って共有する。

  6. ホワイトボードに貼られている付箋のうち、関連があったりテーマをまとめられそうなものはまとめる。

  7. 共有内容を受けてチームメンバーがそれぞれ「つぎにすること(T)」を付箋に記入する。

  8. 記入が終わったら、チームメンバーがそれぞれ記入した内容を説明しながらホワイトボードに貼って共有する。

  9. 「つぎにすること(T)」のうち実際に取り組むものを決める。

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