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# トラック：プロジェクト遂行の単位

## トラックとは

トラックとは、それぞれが強い依存関係を持たず、設定した役割や目標に沿って自律自走できるプロジェクト内の単位です。

[Project Sprint 101](https://github.com/copilot-jp/project-sprint/blob/master/JA/v3.1/tutorial/broken-reference/README.md)で説明したように、Project Sprintではプロジェクトを「全体」の達成に寄与するひとつの「部分」として捉えます。トラックも同様に、プロジェクトという全体の達成に必要なそれぞれの部分といえます。プロジェクトゴール達成を目指す過程を、それぞれが強い依存関係を持たず自律的に作業を進めることができる単位にまでブレイクダウンしたものを、トラックと呼びます。

プロジェクト全体の状態を把握するためのメインのトラックをまず設定してマイルストーンを置き、そのマイルストーンを達成するために必要なものを要素ごとに分割することで、その他のトラックが置かれます。トラック同士は、依存関係が少ない疎結合な状態になるように分割します。トラック同士の依存関係は、個々のトラックの自律的な動きの妨げとなるからです。

プロジェクトの構想期はまだプロジェクトゴールが明確化されていないため、トラックへのブレイクダウンも進まないことが多いでしょう。その後の形成期や自律準備期において、プロジェクトゴールやマイルストーン、必要な成果物などが明確になってくるにつれて、トラックの分割が進みます。

## トラックのライフサイクル

[プロジェクトライフサイクル](/ja/v3.1/tutorial/section2-0.md)の考え方は、トラックにも適用できます。トラックの構想期においては、「このようなトラックが必要だろう」という仮説を立て、チームメンバーを決めます。この段階ではマイルストーンが置かれておらず、定例ミーティングのみのトラックになるかもしれません。その後トラックゴールやマイルストーンを明文化するのがトラックの形成期、定例ミーティングや他のトラックとの連携を設定するのがトラックの自律準備期に当たります。

自律準備期までは、他のトラックとの境界が曖昧なことも多くあります。また、自律推進期に入ってからも、環境の変化に伴い他トラックとの相互依存関係が密になり、自律的な推進が難しくなることもあるでしょう。その場合には、一旦自律準備期に戻ったと捉えて情報や体制を整理し、改めて定期的な同期・連携による一定程度予測可能な相互作用のみでそれぞれが自律的に動ける状態に近づけていきます。

## トラックの分割例

例えば、あるWebサイトを立ち上げるプロジェクトを考えたとき（プロジェクトゴールは「Webサイトの完成」）、Webサイトのデザインを考えるチームと、Webサイトのシステム環境を整える作業は、一定程度関連はしながらも並行して進行します。このとき、それぞれの作業領域をトラックとして分割し、トラックごとにマイルストーンを分けて考えることで、よりプロジェクトを構造化して捉えられるようになります。

上述のWebサイトの例のようなトラック分割だけでなく、営業・マーケティング・CSといったロールベースでのトラック分割や、プロダクトごと・機能ごとのトラック分割など、プロジェクトの性質や規模によって、設定されるトラックは様々です。
